これまでのこと、この先のこと
帰りの電車の中で、ふと振り返ると、できる仕事の幅が広がっていることに気付いた。これまでに文字通り、いろいろな種類の汗をかいてきて、試行錯誤があり、自分なりに知識を吸収し、習慣化させてきた。結果としてこれまでを振りかえってみると、分からなかったことを理解し、できなかったことができるようになった。
なんという名前を付ければいいのかわからない。ただ、一つだけ言えることは、この先もずっとこれを反復していくことしかできないのだろう。この反復を引き受けることしかできないのだ。この習慣の集積にしか人生の行き場はない。それだけは断定できる。
ここは地獄ですらないのだ。
死んでこそ、浮かぶ瀬もあれ、
- 作者: 村上春樹
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書くことについて
文章を書こうとする時に、すらすらと言葉が流れてくる時と、詰まる時がある。これは勉強にも同じことが言える。すっと集中できる環境と、そうではない環境がある。自分の家の自分の部屋の中にいるとどういうわけか言葉が全く出てこない。どうしてだろう。でもこれまで全くと言っていいほど集中できなかった。自室というのはインプットにもアウトプットにも向かない環境なのだろう、少なくとも僕にとって。
駅前のカフェに行くことがある。本を読んだり、何かを書こうとしたり、あるいは勉強したり。カフェという空間は当然、店員や他の客がいる。音楽がかかっていることもある。カフェでは集中できる時と、できない時がある。向いているとも言えるし、向いていないとも言える。
では、どういう環境が限りなく自分にとって集中を必要とする作業に向いているのだろうか。図書館やホテルでも試してみたことはあるが、なかなかうまくいかない。自室と似ているのだが、あまりにも静かな環境は返って集中に向かないようだ。仕事が忙しい時、あるいは帰りの疲弊した電車の中。そういう時の方が、返っていろんなことが思い浮かんでくるようだ。もっとそういう時間、そういう環境に出会いたい、そして最大化したい。
羽田から
振替輸送券も細かい行先までは対応していないとのこと。ちなみに横浜までは本来なら500円。いつも以上に乗車率も高い。
ベイブリッジを抜ける湾岸線は好きな道のひとつだけれど、2016年に値上げをしてからは一度も使っていない。
何はともあれ週末には箱根へ行くのだ。
〝流れる景色を必ず毎晩みている うちに帰ったらひたすら眠るだけだから ほんのひとときでも 自分がどれだけやったか 窓に映ってる素顔をほめろ〟
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葉山にて
きことわを読んでいる。いまさら。風景描写が流麗なだけの作品にこれまで関心を持てなかったけど、このきことわは不思議と吸引される。葉山の描写も近似している。現実によく訪れるから親近感が湧いていることも理由のひとつかも知れない。
一日頭痛が止まらなかった。風邪かなとも思ったけれど、違うようだ。原因不明。ジョナサンでステーキを食べた。
どこか遠い場所に行きたい。奄美、京都、軽井沢、どこか。
- 作者: 朝吹真理子
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カタルシスについて
物語にはカタルシスがある。当たり前といえば当たり前かも知れない。でも現実の人生には都合のいいピリオドも、まとまりのある大団円もない。緩やかに消耗していくだけだ。
物語は否定しない。けれど本当に求めている物語の水脈はもっと違う場所にあるのかも知れない。もっと、思いもよらないような場所に。
千本中立売にて
京都の千本中立売にいる。読み方さえよくわからない。薄雲のすきまから夕陽が射している。もうあと十分ほどで六時になるけれど、まだあたりは明るい。自分の体とおなじようなサイズの楽器ケースを抱えた女の子の集団が交差点を渡っていく。店内では大学生のグループが勉強している。そんな風景の中にいると、タイムスリップしたような感覚になる。時間からその文脈が失われてしまったような。
これからの暮らしについて考える。どういう環境に自分を置けば、穏やかに過ごせるのか。小学生の時間のような。あるいはもう二度と手に入らないのかも知れない。